バビロンの大富豪~「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか~
を読みました。
参考になった点を備忘録として記載します。
本書は、富とそれにまつわることを理解するための手引書であり、「空の財布の治療薬」のようなものだと紹介されています。
富を手に入れ、守り、そして余った富で更に多くの富を得るための原則を、古代の人々の生活を基に、物語のように分かり易く書かれていますので、非常に読みやすいです。
この本で紹介されている原則は、現代の私たちの生活にも適応できるものになりますので、非常に参考になります。
目次
財産を築くには不滅の「原則」があった
財産を築くためには、財布に流れ込んでくる「収入の道」を作る必要がある。
「収入の道」を作るための手始めとして、まずは稼いだ金額の一部を自分のものとして取っておく。
具体的には、稼いだお金の「10分の1」を、先ずは貯める。
稼いだお金を全部使っては、他人のために働く奴隷と同じ。
自分が貯めたお金というのは、自分のために働いてくれる奴隷だ。
そのお金が稼いできたお金もまた、自分のために稼いできてくれる。
まさに、黄金の子供だ。
富というのは、一本の樹と同じく、小さな種から育っていく。
そして、種を植えるのが早いほど、樹は早く育つ。
富を稼ぐためには、
- 稼げる範囲内で生活する
- 有能な人間に助言を仰ぐ
- 金を自分のために働かせる
ことが重要である。
富は奪い合いではなく、魔法のように増えていく。
では、稼ぎの10分の1を取っておくどうすればよいか?
まずは、稼ぎの10分の1だけ最初に確保する。
そして、「稼いだものは、全てその一部を自分のものとして取っておく」と毎日自分に言い聞かせること。
富をもたらす黄金の7つの知恵
①財布を太らせる
財布にコインを10枚入れたら、使うのは9枚までにする。
コイン1枚は貯めておく。
富を築くためには、以下の1ではなく、2を持っている必要がある。
- 宝石・装飾品・良い服・ご馳走
- 黄金・不動産・商売・投資
②自分の欲求と必要経費を混同しない
人間は全員、叶えられない欲求を抱えている。
私たちが必要経費(生活費)と呼んでいるものは、自分で気を付けない限り、必ず収入と等しくなるまで大きくなる。
生活習慣をもう一度よく見直しなさい。
見直してみると、削減できる、若しくは失くすことが出来るものが多い。
お金を使う時には、それが100%使う価値であるものでなければならない。
支出については、予算を組んで対応する。
財布を日常のつまらない欲求から守ることで、自分が一番大事にしている欲求が見えてくる。
③貯めた投資は寝かさずに増やすべし
貯めることは、財産を築く手始め。
私たちの豊かな財産を作ってくれるのは、貯めたお金が更に稼いでくるお金なのだ。
- 財産 ≠ 財布の中に持っている現金
- 財産 = 定期的収入。つまりお金の流れ。
財産とは、仕事をしていても、旅に出ていても関係なく、入ってくる収入のこと。
④損失という災難から、貴重な財産を死守
健全な投資 = 元本を確保すること
望ましいのは、お金を操る経験を積み、知恵のある人に相談すること。
⑤自分の住まいを持つことは、有益な投資
家が出来れば、家賃を払っていたのと同じく、定期的に金貸しに借金を返してゆくことが出来る。
いずれ、借金は無くなり、最後には、価値ある財産を自分のものとすることが出来る。
⑥将来の保障を確実にすべく、今から資金の準備をする!
将来に備えて資金を準備。
自分が死んだときに備えて資金を準備。
少額のお金でも定期的に積み立ててゆけば、驚くほどの収益が得られる。
明確な目的に向かって自己の能力と技量を高め、良く学び、自尊心を持って行動すべし。
⑦明確な目的に向かって自己の能力と技量を高め、良く学び、自尊心を持って行動すべし
「もっと稼ぎたい」と望まなければ達成はしない。
そして、いくら稼ぎたいのか明確な望みを持つべきだ。
自分の職業についてより深い知識を求める者には、豊かな報酬が待っている。
幸運の女神がほほ笑む人間とは
人生において、誰にでもチャンスは訪れ、そして幸運の女神もついてくる。
しかし、その与えられたチャンスを生かして実行に移さなければ、いつまで経っても女神に気に入られることはない。
自分にとって利益となる出来事を避けてしまう人間は、優柔不断なだけ。
良い条件の商談を逃してしまう元凶は、断固たる決意で迅速に行動することが求められている時に、不必要にぐずぐずする習癖である。
人間だれしも、自分のうちにある優柔不断の心を支配してからでなければ、富の分け前にあずかることなど期待できない。
幸運を呼び込むには、与えられたチャンスを活かすことが必要だ。
幸運はチャンスの後に来るもので、その反対は滅多にない。
感想
時代背景は全く異なりますが、バビロンの資産を築くための原則が、先日読んだ、本多静六氏の「私の財産告白」の内容と非常に似通っています。
そのため、資産を築くための原則は、古代から何も変わらないと思いました。
実際に、本書でもバビロンの原則を守り、借金を返済して豊かな老後を過ごせそうだという現代の教授の話も出てきます。
本多氏の「私の財産告白」と特に似通っている点は、以下の3点です。
1.稼いだお金の10分の1は貯める
これは、本田式財産の、稼いだ額の4分の1は貯めると似ております。
そして、まず貯める分だけ、稼いだお金から引き、残ったお金で生活をするという考え方も同じです。
2.自分の欲求と必要経費を混同しない
生活費は、気を付けないと収入と同じ分まで拡大します。
本田氏も自分の身の丈に合った生活をするように言っております。
自分の収入は銅レベルなのに、金メッキのような生活をしていたらお金は貯まらないと。
3.貯めた投資は寝かさずに増やすべし
貯めたお金を投資して、お金を稼ぐ。
そして、稼いできたお金が更にお金を稼いできてくれる。
本田氏も、山林や株式に投資を行って、資産を形成されています。
投資方法は時代によって異なりますが、背景は同じです。
本書では、富は種から一本の樹のように育っていくと表現しており、本多氏も貯金で小さな雪だるまを作り、投資でその雪だるまを転がしてどんどん大きくしていくと表現しており、根幹は全く一緒です。
非常に分かり易く富を形成する手段を書かれているので、妻にも1章と2章の部分を読んでもらいました。
妻は月給で足りない分はボーナスで補填すれば良いとの発想でしたが、月給でいかに貯蓄をしていかないといけないかということに理解を示して貰いました。
最後になりますが、貯蓄を作った後の運用方法は、現在では預貯金の金利が全く期待できません。
そのため、IPO、つなぎ売りを利用すれば、安全に年間数%程度の利益を得ることが出来ますのでおすすめです。
本書については、下の画像から、他の方のレビューも見ることが出来ます。
バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか [ ジョージ・S.クレイソン ] |
最後まで、ご覧いただきまして、ありがとうございます。
こちらから人気の株主優待のブログが見れます!
コメントを残す