東証マネ部にて、「投資家必見!株主優待廃止の裏に潜む理由とは」という記事がありましたので、ご紹介します。
記事内容
最近、個人投資家に人気の高かった株主優待を実施していた企業が相次いで廃止を発表しました。このため、多くの人がその理由について疑問を抱いています。
実際、日本企業は配当や自社株買いなどに方向転換する傾向があるようです。この背景には何があるのでしょうか。今回の動画では、その理由を解説します。
具体的な内容については、記事内の動画で解説されています。
動画で説明されていた、株主優待の廃止の理由は以下の3点です。
①株主間の公平性+機関投資家への配慮
②株主優待関連の費用抑制
③株主数を増やす必要が薄れた
所感
①株主間の公平性+機関投資家への配慮
最近の優待廃止のIRが出るとき、だいたい「株主間の公平性」というワードが書いてありますよね。
大企業で、機関投資家の持ち分が多い企業だとそういう面があるのかもしれません。
機関投資家からどのような提案がされているのかは不明ですが、機関投資家にとっては株主優待は不要ですよね。
銀行に勤める知人に聞いた話ですが、海外の機関投資家の議決権行使を代行する部署では大量に株主優待が届くのですが、その全てを捨てているそうです。
もったいないと思いながら捨ててると聞きました。
アセットマネジメント(投信会社)に勤める方から聞いた話ですと、株主優待で換金できるものは換金して、そのお金をファンドに組み込むと言ってました。
そのため、機関投資家によっても対応が分かれるみたいですね。
株主優待は株価を引き上げる要素もあるので、機関投資家にとっても悪くない話のような気がしますが…
②株主優待関連の費用抑制
株主間の公平性といいながら、なんだかんだ企業にとってこれが一番大きな理由なのではないでしょうか。
最近株主優待を廃止した「あさひ」ですが、株主の保有比率は個人が多数(72.3%)を占め、機関投資家の持ち分は少ないため、機関投資家への配慮はいらないと思います。
ただ、29,000人近い個人株主への優待金額及び手続のコストが嵩むので、やめたと思われます。
株主優待が魅力的な企業であればあるほど、個人投資家が最低保有株数で群がってきますので…
QUOカード、カタログ系の優待企業は、自社サービスと関係がないので、廃止リスクは高いですね。
ただ、「あさひ」や「マルシェ」のように、自社サービスの商品券でも廃止する企業が現れたので、どこが廃止するかもう分からない状況です。
個人投資家に人気のある優待企業であればあるほど、優待廃止で株価が暴落するので…
これだけ日経平均が上がっているのに、「あさひ」の株価は全然上がらないですし。
③株主数を増やす必要が薄れた
以前は、東証1部の株主数の維持基準が2,200人必要でしたが、今のプライム市場は800人の株主数でOKになっています。
そのため、株主を増やすインセンティブは弱くなっています。
むしろ、企業としては平均売買代金0.2億円以上のところがハードルになってきます。
企業にとっては、上場を維持するため株主数が必要なく、売買代金が必要だということですね。
最近プレミアム優待倶楽部の株主優待を導入する企業が増えてきていますが、背景に出来高の増加目的があるそうです。
プレミアム優待クラブは、出来高の増加を狙って、1,000株とか、3,000株とか大きい単位の所が一番優待利回りが良くなるように設定しています。
今後、100株の優待はどんどん改悪になっていきそうで怖いですね…
最近だけで、「あさひ」と「ジーテクト」で喰らいました…
以上、記事紹介でした。
おとうふ
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