灘から東大理Ⅲの3兄弟を育てた秀才の育て方という本を読みましたので、ご紹介します。
本書は佐藤ママとして有名な、佐藤亮子さんが書かれました。
子供を4人全員東大理科Ⅲ類に入れるという偉業をなされた方ですが、佐藤ママ曰くご自身の子供たちは天才ではなく、秀才だったそうです。
佐藤ママは、勉強は教えていないが、正しい勉強方法を教えたことで、子供たちが全員結果を出すことが出来たとおっしゃっています。
確かにご子息の教育では、公文式→浜学園→灘→鉄力会→東大理Ⅲというコースを歩まれており、何か他の方と違った特殊なやり方をしているというよりも、中学受験生の誰もが憧れる王道を歩まれてきています。
軽々しく言っては大変失礼ですが、佐藤ママの圧倒的な努力によってご子息の勉強時間を作り結果を出してきた点を考えると、一般家庭でも非常に参考になる点が多いのではないのでしょうか。
その勉強法や家庭の習慣等を纏めたのが本書になりますので、子供の教育について悩んだり、考えている方には非常に参考になる本です。
本書で佐藤ママが言っていることで参考になったのが、
「子供は一人一人違うので、教育本を鵜呑みにしない!」
「教育本の中で良さそうな内容を、子供にフィットするように親が応用する」
という点です。
そのため、本書でも勉強法だけでなく、母親の心得や家庭のルールなど幅広い内容が110項目も書いてありますので、参考になった点をご自身の子供の教育に取り入れれば良いのではないかと思います。
本書の中で、私が気になった点だけ紹介します。
目次
18歳までは子供に関するすべての責任が親の仕事
子供の学校の準備は全て親がしていた。
よく忘れ物をする子はそういう性格もあり、怒られたから直るものでもない。
自立という言葉をよく聞くが、子供一人で宿題も用意もさせて責任を取らせるのは、母親の怠慢だと自分に言い聞かせていた。
子供を早く大人にしようと思わず、出来ることはしてあげる。
その分、子供のうちに身に付けておきたいことを教えてあげる。
子供のやるべきことをシンプルにしてあげることが子供を伸ばすコツ。
子供はとにかく褒めて褒めて褒め倒す
ほめられて伸びない子供はいない。
叱るのではなく、子供を褒めながら「次はこう頑張ったらもっと凄くなる」等アドバイスをする。
何故できないかを具体的に考える。
出来ないには理由があるので、解決策を考えれば怒らなくなる。
「ちゃんとやりなさい」のようなあやふやな言葉は一番効果が無く、具体的に伝えないと子供はそもそも理解できない。
NGワード
あとで、ちょっと待って
子供から質問されたら即対応。
子供の興味は一瞬で消える
勉強しなさい
「勉強しなさい」は、曖昧で不快な言葉。
「10時から11時までp30からp35までやりなさい」と具体的に言う
こんなことも出来ないの?
できない現実を指摘しても無駄。
できない理由は必ずあるから、親子で探す。
子供とは限られた時間しか、一緒にいることができない。
家の中が荒れようが、食べ物を駄目にしようが、子供との顔を見たコミュニケーションには変えられない。
子育てには出せるだけのお金をかける
子供を育てる上で、教育費をなるべく安くあげようと思いながら、「もう少しよい成績を取らないかな」は矛盾している。
湯水のごとく教育にお金を使う言っているのではなく、車を1グレード下げてでも、お金を浮かして教育に回すということ。
母親の知的好奇心が子供をつくる
母親の知的好奇心は絶対に子供に影響する。
面白い本や気付きがあったら子供に伝える。
子供の成績を親のDNAのせいにして諦めない
「きちんと」した努力をすれば、どんな子供も行きたい大学に行くことが出来る。
「きちんと」とは母親の覚悟のこと。
DNAのせいにするのは、子供の存在を否定するようなもの。
育児書、教育書を鵜呑みにしない
子供は一人一人育ち方が違うので、本の通りにやってもうまくいかない。
しっかり自分の頭で考えて情報の取捨選択をして、自分の子供にフィットする方法を考える。
本書についてもそういう目で見て欲しいので、今回110項目も掲載した。
テレビなどの画面は見せない、テレビゲームを非日常にする
テレビに子供たちの人生の時間を取られるのはもったいない。
ゲームをさせるにしても日常なものとせず、非日常にして特別感を出す。
お菓子、ジュースを用意して、家族でワイワイ盛り上がる等。
兄弟や、よその子と比べない
よその子どもと自分の子供を比較して、親が焦るということは一番してはいけないこと。
上には上がいるもんだと思って受け流すしかない。
比べられていることに子供は敏感に察知するし、比べて喜んだりがっかりするのは親の勝手でしかない。
1日1時間は子供との時間をつくる
仕事から帰ってきたら、必ず1時間は子供の勉強を見てあげる習慣をつける。
見てあげるのは、宿題でも、テスト勉強でも、音読でも良い。
子供が持っている能力を最大限育て上げて、受験において子供の行ける範囲の一番良い学校に行かせてあげる。
勉強を嫌がる子には成功体験を与える
小学校の計算テストがあるとき、ただ「勉強しておきなさい」というだけでは子供は勉強しないので、親が誘導してあげる必要がある。
そして、親が少し教えるだけで子供のテストの点数は伸びる。
いい結果が出ると、子供は誇らしげに「いい点とったよ」と帰ってくる。
そうして子供にゲームのような達成感を感じてもらえばしめたもの。
そうすることで、子供にも勉強する習慣が身に付く。
中学受験は息抜き不要、大学受験は息抜き必要
小学生は息抜きをしなくても、頑張り続けることが出来る。
12歳の子供では上手くメリハリをつけることが出来ないので、一度気を抜くとそのまま雰囲気にずるずると引きずられてしまうことがある。
根本的には、勉強のストレスは勉強でしか解決できない。
どんなに息抜きをしても、結果を出さなければ辛いまま。
何よりも読み、書き、そろばん(計算能力)から始める
頭の良い子に育てたいと思ったら、まずは日本語能力を徹底的に伸ばす。
絵本を一万冊読み聞かせする。
母親が具体的な道筋で教えるか、公文式のような教室に入れて基礎を教わる。
管理人
我が家もたまたまですが、子供は公文式をやって「読み、書き、そろばん」を学びましたが非常に役に立ちました。
公文は効果があるのか?子供が3年間公文を習った口コミ
散歩のときには辞典を持ち歩く
植物辞典を持ち歩いて、見つけた花の名前を辞典で調べる。
勉強のためではなく、子供が知らないことを知ることの面白さを伝え、知的好奇心を伸ばす。
その他
その他、気になった項目の題名だけ載せておきます。
後半では大学受験について書かれていましたので、我が家には少し早いですが、全体的に非常に参考になる内容が本書では書いてあります。
- 生活の一部に勉強があるような動線をつくる
- 勉強は時間ではなく、ノルマで考える
- テストは必ず100点を狙わせる
- 中学受験は場馴れ、大学受験は模試で十分
- 母親の音読+開設で国語の成績は上がる
- 地理のサブテキストは「るるぶ情報版」
- 集中力のない子には15分単位で科目を買える
- 塾はテキストで選ぶ
- 歴史の導入はマンガに頼る
全部で110項目ありますので、ここで挙げた項目以外にも非常に参考になる点が多い書籍です。
本の紹介は、以上になります。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
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