伝説の億万長者である本多静六氏の「私の財産告白」を読みましたので、一部を紹介します。
「私の財産告白」では、大学教授という給料生活者であった本多氏が億万長者になるまでのお金の貯め方や増やし方について書かれています。
1952年に亡くなられた本多氏の本を、今だに数多くの方が薦めているということは、本多氏の書いている「お金持ち哲学」がいかに普遍的で的を得ているかということを表しています。
私はこの本を読めて良かったと思うし、もっと若いうちに読んでおけば現在の金融資産が違っていただろうなとも思います。
本自体は、口語体で書かれているため非常に読みやすく、おすすめです。
それでは、参考になった部分をご紹介します。
1.本多式4分の1天引き貯金法
貧乏から脱出するためには、勤倹貯蓄に努める必要がある。
※勤倹貯蓄・・・仕事に励んでつつましく、お金を貯めること
普通の生活を続けていくらか残ったら貯金をと望みをかけていては、金輪際余裕は出てこない。
そのため、収入の一部を最初から無かったものとして貯蓄に回す。
貯蓄に回す金額は、
- 月給・・・4分の1
- 臨時収入・・・全て
方程式で表すと、
貯金額=通常収入×1/4 +臨時収入全額
そして、貯金の利子等は、通常収入とみなし、4分の1を貯蓄する。
この貯金額では家計を相当圧迫するため、家族の理解を得る必要がある。
妻に、この貯金法で3年目、5年目にいくら貯金ができると具体的な金額を示し、協力を得るようにする。
3年目には貯金もある程度の金額になり、月給の他に利子が入るので、その分生活も楽になっていく。
そして、家計を管理するために、家計簿を必ずつける。
2.虚栄心が一番邪魔
自分の値打ちが銅レベルしかないのに、暮らしだけは金レベルにしたい。
金メッキでもいいから、金レベルに見せたい。
こういった虚栄心があるから節約ができないのである。
銅なら銅なりの生活をすれば良い。
人生をより安全・健全にするなら、銅から更に生活レベルを下げて、鉄の生活レベルにすれば良い。
3.貯金で雪だるまの芯を作る
貯金がある程度の金額になったら、他の有利な事業に投資をしていく。
貯金の金利はたかが知れている。
好景気の時は、勤倹貯蓄。
不景気の時は、思い切った投資を行う。
これを時期を逸せずに巧みに繰り返す。
そして、時代・思潮の動きを察知し、その時々の法制、税制、労働法の変化に注意し、それに臨機応変に処置していく。
これにより、貯金で作った小さな雪だるまの芯が、どんどん大きくなっていく。
4.子孫の幸福と財産
子供は、
- 健康に育て
- 完全な教育を施し、
- 余分な財産は残さない。
子供を努力しやすいように教育し、早くから努力の習慣を与え、出来るだけ努力が必要な環境に立たせる。
5.最後に
幸せとは生活レベルの高低ではない。
生活レベルの方向が上に行っているのか、下に行っているのかが重要である。
お金持ちでも、生活レベルが下がり続けているのでは、それは不幸であり、
貧乏でも、着実に生活レベルが向上し続けていればそれは幸せである。
6.感想
本多氏が生活していた時と現在では経済状況が異なりますが、経営者などではなく、給料生活者である本多氏が一代で資産を築いた本多式4分の1天引き貯金法は非常に参考になります。
確かに、その通り実行すれば相当貯金は貯まっていくと思いますし、
誰でも真似することが可能な方法ではあります。
しかし、いざ実行するとなると、現在の生活レベルを落とす必要があり、実行するには相当の覚悟が入り、実際に行うのは困難を極めると思います。
現在の我が家を例に見ましても、
- 月給・・・5%貯金
- ボーナス・・・80%貯金
- 投資、副収入・・・100%再投資
本多式4分の1天引き貯金法からは、ほど遠いレベルですね・・・
旅行に行ったら、更にボーナスも貯金に回せなくなります。
銅レベルなのに銀メッキみたいな生活をしている我が家には、厳しい現実をつきつけられた感じです。
今一度、月給の支出部分の見直しを図り、無駄を排除していきます。
追記(2023年7月16日)
現在は、ボーナスと副収入の貯蓄率が下がっています。
子供が大きくなってきて教育費が大変なのは何とか吸収していますが、2022年から子供の歯科矯正の費用がかかってヤバいです。
最近、ポイントだからと思って少し油断している部分があると思うので、もう一度気を引き締めていきます。
私の財産告白 (実業之日本社文庫) [ 本多静六 ] |
おとうふ
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